私の子育ては結構特殊だと時々人から言われる。
たぶん、自分が子供の時から
ずっと親と子のあり方について考えてきたので
それが今の子育てに反映されているのだと思う。
私が思う理想的な親子関係とは
子供の人生の主導者は子供であり、
親は子供の一番の理解者であり、サポーターであること
である。
もちろん子供が幼い時は
親が様々なことを決定しなければならない。
子供の問題も、親が解決しなければならないかもしれない。
生活習慣を身につけさせるために厳しさも必要かもしれない。
ただ、4~5歳くらいからは
子供が自分で問題を解決できるよう
親はあくまでも裏方に回る覚悟が必要だ。
自分が前面に出て問題を解決するのでは
子供のコミュニケーション能力の成長が阻害されてしまう。
子供がこれから進出していくであろう
学校生活や社会生活において
私が最も重要だと考えるのは
コミュニケーション能力だ。
コミュニケーション能力があれば
何事もうまくいきやすい。
周囲からの助けも得やすい。
逆にコミュニケーション能力が伸び悩むと
どんなに他の能力が高くても
困難が起きやすい。
そのためにも、
子供が困難な状況に直面した時は
ぜひコミュニケーション能力を成長させる機会と受け止め、
自分は裏方に回り、
しっかりと自分の力で問題を解決する機会にしてあげて欲しいと思う。
こういうと、
「子供の問題だから子供に解決させればいい」
といって放置したりする人がいるが、
ここで言っているのはそういう意味ではない。
「裏方に回る」と書いたとおり、
裏方には裏方としての重要な仕事がたくさんある。
決して、放置して楽をするという意味ではない。
裏方は役者が輝けるように、
見えないところで様々な工夫をしなければならない。
最も大事なのは
とにかく子供の話を聞くこと。
ただ単に状況説明を聞くだけではなく、
子供がその時に
何を考え、どう感じたのか
まで聞くこと。
これが重要だと思う。
そしてこの時に子供に偏った考え方などあれば
少し違う見方もあるということを示してあげる。
決して怒ったりこちらの意見を押しつけたりという意味ではなく
本人以外の視点を指し示してあげるという意識が大事だと思う。
そうした上で子供がどう判断するか?
どう考えるか?
それを見守るのである。
必要であればいつでも大人の手助けは得られるから
安心して失敗していいということを
伝えてあげる。
子供は問題を解決する能力を持っている。
能力がなくて解決できないのではなくて、
経験値が少ないから解決できないだけ。
だから親の経験値から
様々なアドバイスは必要だ。
でもそこで子供の経験値を横取りしてはいけない。
子供が自分で経験値を積まないと
レベルは上がらない。
子供の宿題を横取りして問題を解く親はいないと思う。
それと同じことが人生にも言える。
子供のことが大事なら、ぜひ一度
子供のコミュニケーション能力について考えてみると良いと思う。